2023年版中小企業白書に「後継者の選定理由」に関する調査結果が掲載されています。これによると、後継者の選定理由として、「経営者としての自覚・当事者意識を備えたため」という回答が4割を超え、最も高い割合を占めています。続いて「自社や他社で十分な実務経験を積んだため」「経営者として必要な知識・スキルを習得したため」という理由があがっており、後継者が経営者としての資質や能力を備えたタイミングで事業承継を決定する傾向が見てとれます。
弊社では後継者選びに悩まれている経営者からご相談をいただくことがあります。そこで、今回は後継者選びのポイントをご紹介します。
■ポイント1: 加点法で評価する
社長から見たら後継者は「まだまだ」と感じることが多いものです。しかし、減点法ではなく、後継者の成長を加点法で評価し、ポジティブな視点で見守ることが重要です。
■ポイント2:私の若い頃は…でなく、まずは受け入れる
後継者選びの第一歩は、次世代の考えや行動を理解し、受け入れることです。事業承継はこの受容から始まります。
■ポイント3: 継いでもらいたい意思を明確に伝える
後継者候補に継いでもらいたい意思を明確に伝えましょう。率直に意思を伝えることで、後継者候補のモチベーションを引き出すことが期待できます。
■ポイント4:後継者候補の意思を確認する
後継者候補が継ぐ意思を持っているかどうかは、早い段階でしっかりと確認する必要があります。ここでの確認は、承継の方向性を固めるうえで重要です。
■ポイント5:後継者指名は現社長の目の黒いうちに
後継者を指名するタイミングは非常に重要です。現社長が健在なうちに決断し、後継者が安定した環境で経験を積めるよう配慮することが望まれます。
また上記のポイントに加えて、「子どもに継がせたい」「親族がいい」といった感情だけでなく、激しく変化する外部環境に柔軟に対応し、経営を革新できる人材を後継者に選ぶことも重要です。経営は年々複雑化し、デジタル化や新しいビジネスモデルの導入など、環境への適応が求められます。次世代のリーダーには、その変化を乗り越え、事業の持続的な成長を支える視点が求められます。
企業の未来を見据えた後継者選びが、さらなる成長への一歩となります。
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